花粉症対策で全国が注目、和歌山県北山村のじゃばら

人口わずか440人。本州で最も人口が少ない和歌山県北山村の柑橘類「じゃばら」が全国から注目を集めています。

 

 

花粉症予防に効果があるといわれているからです。じゃばらはユズや九年母(くねんぼ)などの自然交雑種といわれる柑橘類で、北山村原産。江戸時代から農家の庭先などで栽培されてきました。ユズより酸味が強いことから、加工食品に向き、地元ではしぼり汁を食酢として利用してきました。花粉が人体に入ると、異物を取り除くための免疫反応で化学物質が放出され、アレルギー反応が起きます。

 

 

岐阜大学大学院医学系研究科の湊口信也教授が2008年、アレルギー学会で行った発表によると、29歳から59歳の花粉症患者15人に北山村のじゃばら果汁5ミリリットルを朝夕の2回、2週間以上連続して飲んでもらったところ、涙目やくしゃみ、鼻づまり、目のかゆみなど花粉症の症状がすべて改善したことが明らかになりました。疲れやすさや集中力の低下など花粉症が生活に与える影響の変化を被験者に聞いたところ、31項目のうち21項目で改善されたという結果が出ています。しかも、医薬品ではなく、天然果汁ですから、副作用も全くありませんでした。

 

 

北山村がインターネット上で1,000人を対象に花粉症効用モニター調査をしたところでも、46%が「効果がある」と回答したそうです。北山村ではかつての基幹産業が衰退したあと、じゃばらを特産品と位置づけ、村おこしに活用しています。果汁だけでなく、マーマレードやジャム、ようかんなどさまざまな製品に加工して販売しているのです。販売は主にインターネットの通信販売で、直販サイトが設けられ、年間に2億円近い売り上げを上げています。花粉症の症状を和らげる効果がある食品としては、ユズや温州ミカンなどの柑橘類、日本茶、ヨーグルトなどの研究報告がありますが、花粉症に効くとされるフラボノイド「ナリルチン」の含有量を果肉で比較すると、じゃばらがユズの6.5倍もありました。販売促進のため、北山村はこの点を強くアピールしています。